
埼玉県秩父市の羊山公園をご存じでしょうか? 羊山公園は、春の芝桜が有名で、地元の人からも、観光客からも、春の訪れを感じるのにぴったりの場所として人気を集めているスポットの一つです。 本記事では、そんな羊山公園へのアクセス方法や羊山公園の芝桜を存分に楽しむためのコツ、公園内の見どころや公園周辺の観光スポットを紹介します。この記事を読んで、ぜひこれからの旅行計画に役立ててください。
目次
羊山公園には「芝桜の丘」と呼ばれるエリアがあり、春にはまるでピンク色の絨毯のように広がる一面の芝桜を見ることができます。
テニスコート67面分ほどの広さとなる17,600㎡の敷地一面に、40万株以上の芝桜が咲き誇る光景は圧巻。濃いピンク色や白、かわいらしい紫色など、10種の芝桜が色とりどりに咲き、遠目で見ても、近くでじっくり見ても、その花の美しさを楽しめます。
埼玉県秩父市にある羊山公園は、かつて毛用の羊を扱う種畜場があったことから「羊山」と呼ばれるようになりました。公園内には今も市営の牧場があります。
羊山公園では芝桜のほかにも、梅や桜、チューリップなど多くの春の花を楽しめます。花のほかにも、アスレチックエリアや秩父市のイメージキャラクター「ポテくまくん」の家、神社や資料館などがあり、こどもも大人も楽しめる場所です。
高台に位置しているため、秩父の街を見下ろせる見晴台もあり、自然豊かな秩父の良さを十分に感じられる場所でもあります。
羊山公園で、毎年4月初旬〜5月初旬に開催されるのが、芝桜まつりです。この期間は、丘に咲く芝桜だけでなく、特別出店のマルシェや、牧場やその他エリアでのイベントも楽しめます。まつりの開催時期が日本の大型連休と重なることもあり、公園周辺では交通規制がかかるほど園内が多くの人で賑わいます。
芝桜を見に羊山公園に行くために、東京から羊山公園へのアクセスを確認しましょう。
東京から羊山公園までの電車移動では、西武鉄道の利用が便利です。公園の最寄り駅である西武秩父駅までは、池袋駅または西武新宿駅からの路線を利用すると乗り換えも少なくスムーズです。
【西武秩父駅までのアクセス】
移動ルート | 所要時間 | 運賃 (2024年12月時点) |
---|---|---|
池袋 → 飯能 → 西武秩父 | 約1時間40分〜2時間 | 796円(IC)、800円(切符) |
池袋 → 西武秩父(特急Laview利用) | 約1時間20分 | 1,696円(IC)、1,700円(切符) |
西武新宿 → 所沢 → 飯能 → 西武秩父 | 約2時間〜2時間30分 | 796円(IC)、800円(切符) |
西武新宿 → 所沢 → 西武秩父(特急Laview利用) | 約2時間 | 1,396円(IC)、1,400円(切符) |
ソファー型のゆったりシートが特徴の特急「Laview」を利用すると、大きな窓で沿線風景を楽しみながら、快適な電車旅を楽しめます。
特急の方が早く到着できておすすめです。
西武秩父駅から羊山公園までは徒歩25分ほどの距離ですが、芝桜まつり開催中の4月下旬〜5月初旬は秩父駅の周辺施設から「まちなか巡回無料バス」の利用が可能です。
東京から羊山公園へ車で行く場合は、2時間〜2時間半ほどの道のりとなります。羊山公園には有料駐車場がありますが、芝桜の開花時期は大変混雑し、公園側も公共交通機関の利用を推奨しています。交通渋滞により到着に時間がかかる場合もあるので、まつりの時期は電車でのアクセスがおすすめです。
芝桜の開花時期についても確認し、どの時期での訪問がベストなのかチェックしておきましょう。
芝桜の見ごろは、4月初旬〜5月初旬です。芝桜まつりは芝桜の開花時期に合わせて開催されています。
羊山公園は、通常は入場無料ですが、芝桜まつり期間中は、芝桜の丘への入場は、中学生以上は有料となります。
2024年の芝桜まつり開催時は、中学生以上の一般入場は300円でした。有料期間はまつり期間に準じますが、見ごろをすぎた場合は、予定よりも早く有料期間が終わることもあります。
せっかく芝桜を見に羊山公園を訪れるなら、その景色を存分に楽しみたいものです。ここからは、芝桜観賞のポイントをまとめます。
芝桜まつりの開催時期は、日本の「ゴールデンウィーク」と重なり、行楽シーズンとなるため混雑しやすい時期です。中でも5月頭は特に混みやすくなります。
少しでも混雑を避けたい場合は、4月の平日を狙って行くのがいいでしょう。4月初旬は、まだ芝桜が満開前の場合もありますが、羊山公園は桜の名所としても有名で、桜も合わせて観賞できる点ではおすすめです。時間帯もなるべく朝早い時間を選ぶなどの工夫ができるといいでしょう。
芝桜の開花情報については、秩父市の観光情報サイト「秩父観光ナビ」内「芝桜の丘」のページで確認するのがおすすめです。
開花具合を細かく確認できたり、ライブカメラの映像を見ることもできたりするので、行く前に現地の状況を細かく知ることができます。最新のパンフレットなども閲覧できるので、訪問前にチェックしましょう。
芝桜を見に行ったら、やはり写真に収めたくなるものです。羊山公園らしい写真を撮るには、芝桜と奥にそびえる武甲山を写す画角がおすすめ。
公園には、中央口、菖蒲田口、宇根口の3つの入り口があり、武甲山と芝桜を捉えるなら、中央口から入っていくといいアングルを見つけやすいです。
芝桜の丘は、「北西側斜面エリア」「東側斜面エリア」「南西側斜面エリア」の3つのエリアに分かれているので、それぞれのエリアで写真映えするポイントを見つけるのも楽しいでしょう。
「芝桜の丘」は公園内の一部のエリアです。羊山公園には他にも見どころがあるので、ここからは、芝桜以外で楽しめる公園内の見どころを紹介します。
芝桜の丘のすぐ側には市営のふれあい牧場があります。その名の通り、羊とのふれあい体験ができるエリアです。芝桜まつりの時期は、さまざまなイベントも企画され、ふれあい牧場では、羊の毛刈りが披露されるのを見られます。
羊山公園には多くの桜が植えられており、ソメイヨシノや枝垂れ桜、八重桜など、その数合わせて1,000本。中でも、羊山公園の中央部に位置する芝生広場は、桜の名所として知られ、春には見事な桜の花を楽しめます。桜の見頃は4月上旬頃〜中旬頃なので、芝桜まつりの開催時期と重なり、うまく行けば芝桜と桜の両方を楽しめるのでおすすめです。
園内には、わんぱく広場というアスレチックゾーンもあります。木製の遊具が設置され、子どもがロープ登りをしたり、丸太の吊橋を渡ったりして遊べるようになっています。ターザンロープの設置もあり、元気いっぱい遊びたいこどもが喜ぶエリアです。
羊山公園は、高台に位置しており、公園の北側にある見晴らしの丘からは秩父市街を一望できるようになっています。この丘も春には桜が美しく、秩父の街の景色と一緒に桜を楽しめます。アニメに詳しい人なら、「あの花」で知られる『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』に登場する場所として、聖地巡りで訪れてみるのもいいでしょう。
羊山公園内でも楽しめるものは多いですが、公園周辺にもおすすめしたい観光スポットが多くあります。ここからは、公園周辺の見どころを紹介しましょう。
秩父市では、毎年12月2日と3日に秩父夜祭があります。秩父夜祭は、京都の祇園祭、飛騨の高山祭とともに「日本三大曳山祭」として数えられているお祭りです。秩父まつり会館にはそのお祭の関連資料が展示され、プロジェクション・マッピングや3Dシアターで祭り当日の雰囲気をバーチャル体験することもできます。
秩父神社は秩父地方の総鎮守です。秩父神社本殿横には「つなぎの龍」と呼ばれる青い龍の彫刻があります。伝説では、この彫刻が夜な夜な池に現れており、鎖で繋ぎ止められたとされています。
日本酒が好きなら、武甲正宗の醸造元である武甲酒造を訪れてみるのもおすすめです。朝8時〜夕方4:30までの時間帯で蔵見学ができます。蔵見学は所要40分ほど。予約すれば無料で参加できます。武甲酒造の建物は秩父に残る古い店構えの面影を残しており、登録有形文化財に指定されています。
秩父そばや特産品の販売のほか、味噌ポテトや秩父コロッケ、黒ごまソフトクリームなどのご当地グルメが食べられるのは道の駅ちちぶ。秩父市イメージキャラクターのポテくまくんグッズも購入できます。敷地内では、秩父の川の水と武甲山の地下水を水源とする「ちちぶの水」が飲めるようになっています。
羊山公園のある秩父エリアは自然溢れる場所です。宿泊も含めた滞在を検討するなら、森を望むヴィラスタイルの宿泊施設「別邸 木叢-komura-」がおすすめです。
プライベートプール付きのラグジュアリースイートには半露天風呂もついており、食事付きのプランではBBQで秩父の旬の野菜や肉を堪能できます。
カップルや夫婦、ファミリーだけでなく、グループ旅行でも、ラグジュアリーなひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?
羊山公園からも眺めることのできる山、武甲山は1,304mの山です。アップダウンの激しいコースとなるため、登山中級者以上向けの山とはなりますが、登山も可能です。
石灰岩の採掘所とされたことで山の姿は昔とは大きく変わりましたが、展望台から見える景色は変わらず美しく、眼下に秩父・横瀬の町並みや羊山公園を望めます。
以上、周辺の観光スポット情報も含め、羊山公園の芝桜に関する情報をまとめました。日本の春を感じるなら、桜だけでなく芝桜を見に行くのもおすすめです。4月〜5月にかけての旅行を計画しているなら、羊山公園の芝桜もプランに加えてみてはいかがでしょうか?
※本コラムは、2025年1月現在の情報に基づいて作成されたものです。各施設の最新情報は、公式サイトをご確認ください。
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