「最近は、オンラインでの打ち合わせや取材が多くなったね」
「ホント!家でパソコンを見ている時間が長くなった…」
これは最近のライター仲間との会話。テレワークの普及とともにオンライン化が進み、私たちライターも、家にこもって仕事をする時間が多くなりました。
となると、口をついて出るのは「どこかへ行きたい!」の一言。たまには家でないところで仕事がしたい!運動不足も解消したい!というわけで、ライター仲間と旅へ出ることに。心身のリフレッシュもかねて、向かうは自然豊かな場所。遊びも仕事もきっちり両立させるワ―ケーションの旅へ、いざ出発です。
目次
2022年10月にオープンした、長野県飯島町にある「アルプスBASE」。
「ふたつのアルプスが見えるまち」でグランピングを楽しみながら、ワ―ケーションもできるようになっているのだとか。私たちは、そんな施設を旅の目的地に選びました。
現地へは、公共交通機関を利用して行くことに。名古屋から2時間ほど高速バスに揺られ、JR飯田駅前(長野県)で下車。駅前のレンタカー会社で車を借り、30分ほどのドライブを楽しみながら目的地に到着しました。
長時間の運転が不安な人や移動中も時間を有効活用したい人には、公共交通機関+レンタカーがおすすめ!新幹線やバスの車内はネット環境があるので、到着までに仕事を片付けておけば、現地に着いてからパワフルに活動できますよ。
千人塚公園の敷地内にあるアルプスBASE。車を降りると、周辺の美しい自然に目を奪われます。施設の後ろにそびえ立っているのは雄大な中央アルプス、正面に見えるのは南アルプス。目の前には城ヶ池が広がり、水面にはアルプスの山々の美しい姿が映し出されています。これぞ写真に残したくなる風景ですね。
チェックインの15時よりも早く到着した私たちは、チェックイン場所ともなっている施設「櫻山」にあるワ―ケーションスペースで、しばし仕事をすることに。このスペースは、10時~16時まで利用でき、料金は3時間500円。チェックイン前に気軽に立ち寄れます。もちろんWi-Fi環境もばっちり整っているので、オンライン会議も可能。大きな窓からは、美しい風景が一望できるので、開放感いっぱいに仕事ができます。感性が刺激されて、何かいいアイデアがひらめくかもしれませんね!
仕事が一段落した後は、いよいよお部屋へ。
ドアを開けると、見た目以上に広々とした空間が広がっていました。スケルトンの窓から見える森の緑と明るい光がとても心地よく感じられます。インテリアはアースカラーで統一されているので、中と外がつながっているような感覚にもなります。
お部屋へ入るとすっかりリラックスモードに。お部屋に備えられていたコーヒー&紅茶で、のんびりティータイムを楽しみました。
スタッフの方に聞いたところ、全部で4棟あるお部屋は、すべて同じタイプなのだそう。1棟4名まで宿泊できるらしく、お部屋には予備のマットレスとお布団がありましたよ。
お部屋にいると、ずっとくつろいでいたくなりますが、せっかくのグランピング!大自然を満喫しないで帰るわけにはいきません。
私たちが楽しみにしていたのは、SUP(サップ)。スタンダップパドルボートという名の通り、大きなボードの上に立ち、パドルで漕いで水面を進んでいくアクティビティです。1時間3,000円~(大人)で体験できます。
初心者の私たちは、最初こそ足元がふらつき、池に落ちるのは時間の問題…と覚悟していましたが、インストラクターの方がついて、立ち方やパドルの使い方を丁寧に教えてくれるので、すぐにボードに立って漕げるようになります。
そして余裕が出てくると、参加者はそれぞれに水面からの風景を楽しみはじめ、しばし無言に。静かな水辺に、水をかき分ける音だけが響きます。日常では味わえない贅沢な時間が流れていました。
SUP体験は4月下旬~9月までの期間限定アクティビティで、不定期開催とのことなので、必ず事前に実施日を確認して、予約をしてくださいね。なお、火曜日はすべての体験アクティビティがお休みになるそうなので、ご注意を。
「もしSUPで体が冷えたときは、サウナがおすすめですよ!」と池のそばにあるテントを指してにっこり笑うスタッフさん。
サウナテントは、薪を炊くと、100度近くまで温度が上がるのだとか。テント内の熱さに耐えられなくなったら、そのまま池に「ドボン」と飛び込むのが醍醐味なんだそうです。そのまま池で泳いで、体が冷えたらまたサウナへ。自然の中でしかできないゴージャスなサウナ体験、なんだかとっても楽しそう。
料金は2時間で7700円~。池に飛び込む際は、テントそばのベンチに置いてあるジャケットを着用してくださいとのことでした。
SUP以外にもさまざまな体験ができると聞き、周辺を散策したところ、近くには、ゲートボールとゴルフを合体させたというマレットゴルフが楽しめるコースを発見。アルプスBASEの宿泊者は、無料で体験できるそうです。
また千人塚公園内には、昆虫好きの子どもたちで賑わいそうな林間エリアも。自然木を使った遊戯具がある公園もあるので、家族連れも日が暮れるまで遊べますね!
あともう一つ。大人から子どもまで楽しめるのが釣り堀体験。施設から歩いて約3分の場所には釣り堀があり、私たちもいざ挑戦!しかし、水中にはたくさんのニジマスが泳いでいるのに、私は一匹もつれずじまいでした…。ただ、隣にいた友人は、大きなニジマスを釣り上げ大歓声!釣ったニジマスは、夕食の一品になるとのことなので、私の分は友人に釣ってもらうことにしました。
釣り堀体験は、宿泊者なら1人1匹まで無料、2匹目からは800円となります。
釣り体験を終えて施設へ戻ると、ちょうど夕食が運ばれてきました。
グランピングらしいボリューム感はさることながら、信州ブランド牛や新鮮野菜&フルーツ、具材たっぷりのピザに、スキレット料理と、目にも鮮やかな食材の数々に、「美味しそう!」と思わず叫んでしまいました。しかもテーブルには、長野名物の五平餅も!地元の名物が味わえるのは、旅の食事の醍醐味ですよね。
メインのお肉は、ジビエ肉のソーセージか信州プレミアム牛のどちらかを選択できます。私たちがいただいたのはプレミアム牛。お腹がいっぱいにもかかわらず、もっと食べたいと思ってしまったのは、きっと私だけではないはず!
もちろん友人が釣ったニジマスも夕食の一品に。BBQグリルでふっくら焼いたニジマスは、バーニャカウダのシャキシャキ野菜やソースとあわせて食べるのがおすすめです。
辺りがすっかり暗くなると、施設の広場では、焚火が美しく燃え始めます。
夕食の間は、BBQに夢中になっていた私たちも、お腹が落ち着くと炎に誘われるかのように焚火のそばへ。10月の夜は少し冷えるので、焚火が温かく感じられて、なんだかほっこりした気分に。
時間が経つと、他のゲストの方も集まってきて、自然と会話がはじまります。これもまた旅の醍醐味。早々に部屋へ引き上げてしまうのは、ちょっともったいないかもしれません!
しかもこの日はお天気も良かったので、都会では見られないような星空を眺めることもできました。「星空の写真を撮るのが好き!」と話していた方によると、星空は1年の中でも冬が一番きれいに見えるのだそう。焚火で暖をとりながら、温かいドリンクを片手に星空観察…これからの季節はそんな夜の過ごし方もありですね。
2日目は、カーテンの隙間から差し込む朝日に目が覚めて起床。
そのまま飛び起きて外に出ると、池の向こうから美しい朝日が。デッキの椅子に腰かけてしばし朝の景色を眺めたり、湖のそばを散策したりと、朝から自然と活動的になれるのは、大自然の癒し効果でしょうか。
8時になると、香ばしいパンの香りと共に、朝食が運ばれてきました。実は、朝食に提供されるパンは、施設の近くで見かけた「チョコタン」というパン屋さんのものなのだとか。絵本の中から飛び出してきたような味わいのある外観のパン屋さんなので、施設へ来るときに必ず目に留まると思います。
この日は、アルプスの絶景を眺めながらバジル&チーズ、クルミ&いよかんのカンパーニュを、スープやサラダと共にいただきました。薪窯で焼き上げる自然酵母パンは感動的なおいしさで、帰る道中にお店へ立ち寄り、同じパンを買って帰ったのは言うまでもありません。
滞在中は、敷地内にトイレや洗面&シャワースペースがあり、アメニティも充実。歯ブラシ、ヘアブラシ、シャワータオル、スキンケアキットが用意されています。シャンプーやコンディショナー、ボディソープ、スキンケアキットは、オーガニックやナチュラルな原料を使用した、john masters organics(ジョンマスターオーガニック)のプロダクトで揃えられていて、施設のこだわりが感じられました。
また注目したいのがレンタル品!BBQに必要な食器や調理器具をはじめ、スマホ撮影用スタンドやレンズなど、写真撮影に役立つアイテムもレンタルできます。美しいアルプスの山々に囲まれたアルプスBASEの周辺はどこを切り取っても美しく、自然とシャッターを切りたくなります。レンタル品を活用して写真撮影を楽しむのもいいですよね!そういう私は、旅先で写真をたくさん撮るタイプではないのですが、今回は100枚以上の写真がスマホに残っていて、自分でもびっくりしました。
2日間の思い出をしっかり写真に残し、さらに仕事もしてチェックアウトしたのは11時。施設のチェックアウトは8時から11時までなので、朝はゆっくり過ごせます。おかげで美しい風景を眺め、たっぷり遊んで、美味しいものを食べて、仕事もしてと、最後まで充実した時間を過ごすことができました。
次に来るのは桜の季節かな!城ヵ池周辺に咲き誇るという桜とふたつのアルプスがコラボする風景を思い浮かべながら、帰りのバスで新たな計画を練り始めた私たちでした。
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